不妊専門鍼灸院 銀のすずは
自然妊娠から体外受精までの方を専門でサポートしています。

いまや妊活に欠かせないサプリですが、実際のところはどうなのでしょうか?
葉酸にビタミンB類、鉄、マグネシウム、亜鉛、さらにはミトコンドリアサプリなどなど・・・種類も豊富です。
よくある質問ですが「昔の人はサプリなんて飲んでいなかったのに妊娠できたじゃないですか!」といわれることも。
その通りでございます。

昔の人は飲んでいませんでした。

あと昔の人が飲まなかった理由は他にもあります。
1.若くして妊娠していたという事実。
2.食べ物が違ったという事実。
3.成分を抽出する技術がないし、そもそも成分の存在すら知らなかった。

1番目の若さは・・・どうしようもありません。
私たち東洋医学者のバイブルである黄帝内経素問にある「上古天真論」にこう書かれています。

黄帝内経、東洋医学、中医学

男は8の倍数で、女は7の倍数で成長と老化すると考えられています。

【男は8の倍数】
8歳:腎が充実し、乳歯が永久歯に変わる
16歳:腎気が十分になり、生殖能力が発達する(思春期)
24歳:筋骨が強くなり、身体が最も活発になる
32歳:筋骨が成熟し、体力がピークに達する
40歳:腎気が減少し始め、老化の兆候が現れる
48歳:髪が薄くなり、歯が弱くなる
56歳:腎気が枯渇し、全身の活力が低下する
64歳:天寿を全うし、寿命の終わりに近づく

【女は7の倍数】
7歳:腎気が充実し、乳歯が永久歯に変わる
14歳:腎気が十分になり、月経が始まり生殖能力が発達する(思春期)
21歳:身体が成熟し、筋骨が強くなる
28歳:身体がピークに達し、筋骨が最も強い状態になる
35歳:容貌に変化が現れ始め、老化の兆候が少しずつ現れる
42歳:腎気がさらに減少し、顔の艶が失われる
49歳:腎気が枯渇し、月経が止まり生殖能力がなくなる(閉経)
57歳:陽明の脈衰ろえ、面始めて焦げ、髪始めて堕つ

ここで注目すべきは、女性は14歳に月経がスタートし、49歳で閉経するというところです。
この書籍は2000年前のものです。
日本でいえば弥生時代とかでしょうか?
現代人でも多少の誤差はありますが、14歳頃に初潮、49歳頃に閉経します。
つまり何が言いたいかというと、人間の身体は2000年前と何ら変わっていないということです。
人類がここまで繁栄してきたのは、知恵の習得と人口増加です。
特に20世紀に入り、農業革命によって農業技術が進歩し、食糧が確保できるようになったり、産業革命によって医療や公衆衛生が改善され、平均寿命が延びたりと、さまざまな事象が複合的に作用していることが要因と考えられています。
基本的な肉体に変化はなく、環境が変化したということです。
だから黄帝内経に書かれている8の倍数、7の倍数は現代においても適応できるということです。
古代から現代に至るまで、人類は女性14歳から49歳までに妊娠出産を行ってきました。
決して昔の人は60歳で妊娠出産をしてきたわけではありません。
しかも、昔は結婚が早かった・・・。
戦国時代では12歳頃だったとか・・・。
相当早い時期に結婚し、たくさんの出産をしていたわけです。
それでも医療や住環境、戦争などが理由で長寿ではなく、そこまで人口が増えなかったのです。
話が脱線しましたが、やはり、若ければ若いほど、多くの子宝に恵まれていたのは容易に想像できます。

2番目です。
日本は戦後いろいろなことが変わっていきました。
皆さん、ご存知、平均寿命ですが、現在は世界トップクラスの長寿国となっていますが、20世紀初めごろは平均寿命30代後半だったのです。
その当時、欧米では平均寿命が50歳を超えていました。
日本の平均寿命が50歳を超えたのは1947年(昭和22年)でした。
欧米に遅れること約半世紀です。
この原因は、発展途上国と同じ、動物性たんぱく質と脂肪の不足であったと考えられています。

1945年、終戦により急激な経済発展が起こり、食生活が豊かになってきました。

高度成長と寿命
米と塩の過剰摂取が改善され、動物性たんぱく質と脂肪の増加により、結核と脳卒中の死亡が減り、1980年(昭和55年)には平均寿命が世界トップとなりました。
このころの食事を欧米化というらしく、今の私たちの食事は欧米化ではありません。

人口増加を見てみると、1947年~1949年、1971年~1974年までベビーブームが起こり、爆発的に人口が増えました。
これも戦後から始まったと考えると、やはり生活が豊かになり、食の欧米化があったおかげであるのは事実です。

私の母が1949年(昭和24年)生まれでしたのでベビーブーム真っ只中です。
今まで見たことのないような欧米の食材が並んでいたでしょう。
肉や魚、卵などを今までよりもたくさん食べたことでしょう。
さらにどの家庭も畑で野菜を育て、食べることは従来通りだったでしょう。

その結果、動物性たんぱく質と脂肪の摂取は増加し、ミネラルや食物繊維、ビタミンの摂取はとても優れていたでしょう。
この時点で、葉酸やビタミン、食物繊維の摂取量はクリアされ、腸内環境も良く、栄養の吸収力もよかったでしょう。

こうして、戦後の日本は欧米化により食の安定化が起こり、寿命とともに、健康もある程度は確保した時代でした。

では戦後の当時と現代では一体何が変わっているのでしょうか?
今の食事、食材をみてみると、変なことに気が付くでしょうか?
冷凍食品、簡単な調味料などのレトルト食品、お菓子類などがとても多く普及していることを。
安価で使いやすいというマーガリン、味の素、精製白糖。
さらに自然にはない人工的なものたち、有名なのは石油系で作られるプラスチック製品。
生物が生きてはいけない電子レンジでの調理。
くっつかないテフロン加工のフライパン。
短い時間で成長し、出荷された家畜や魚、そして野菜たち。
遺伝子を組み替えられた(品種改良)された生き物たち。

まだまだ挙げればきりがないほど不思議なものがたくさんあります。

本当に注意しなければなりません。
今ある大部分の食べ物は体に良いとはいえません。

現代の私たちは、量は食べていますが必要なものは食べていない。
そして体に不要なものを多く食べている。
それを「栄養失調」と言います。



こういった話をすると必ず言われるのは、『だまされるな!!!』という意見。
よく考えてください。
コロナ禍でたくさん売れたR-〇、ヤク〇トなど。
これは僅かな善玉菌と悪玉菌を増殖させる果糖ブドウ糖液糖の飲み物です。
こんな飲み物が身体に良いわけがない。
健康を謳って購入させ、そして病気にさせ、さらにまた買わせる・・・マッチポンプ(問題を起こして自ら解決し、利益や評価を得ること)ですね。
悪意しか感じられません。

そういえば5年ほど前でしょうか?
マグロが完全養殖できるというニュースがありました。
正直、あの養殖マグロは気持ち悪くて食べられません。
人工飼料でホルモン剤、抗生剤漬けのマグロをどうして食べようと思うのか?
また農薬をたっぷり使った野菜や品種改良された野菜はもはや栄養素どころじゃありません。
昔のイチゴは酸っぱかった。
その酸味が本来のイチゴの姿ですが、今のイチゴは甘すぎる。
果物は糖度が高ければ高いほど売れる時代。
何のための果物を食べるのでしょうか?
糖分をとるためじゃないよ!!!

常々思いますが、生産者の想いと消費者の想いは完全に一致してはいないことを理解してください。
生産者は売りたいだけ、消費者の健康のことは気にしていません。
もし気にしていたら『ケーキ』や『カップラーメン』は売れません。
消費者は美味しくて、身体に良い物を探しています。
健康的な食べ物ほど、美味しくはないというのが私の持論です。

テレビや雑誌、SNSで著名人が食べているものや紹介しているものを見て購買意欲が増し、食べていませんか?
あれはお金を出して広告を出しているだけで、企業に都合が良い内容で情報発信をしています。
実際に、今の世の中にある食品で安全なものなんて、自給自足をしない限り難しいのです。
それが困難だから、まだマシなものを見つけて食べていくしかないということを肝に銘じましょう。

私たちは、食事で栄養を摂る必要があります。
必須脂肪酸、必須アミノ酸、ビタミン、ミネラル・・・すべて食事から摂る必要があります。
ただ食べれば良い訳ではありません。
必要なものを必要な分だけ摂る必要があります。
食品から微量なものを摂ることはもはや困難なため、上手にサプリを使うしか方法がありません。

品質とコスパのよいサプリを選びましょう。

3番目のところは話す必要もないですね。
栄養成分については18世紀後半に発見されました。
それ以前、栄養素については何もわかっていませんでした。
そして特定の栄養素を抽出し、保存する方法などもありませんでした。
だからサプリなんて存在していないし、飲んでもいなかったのです。
何かございましたらご質問ください。
銀のすず